2015年11月25日水曜日

追憶と記憶の襞をつなげても映りだすのはモンタージュのない壁

マーティン・スコセッシの『グッドフェローズ』(1990年)を見る。どうもおかしな話なのだが、『グッドフェローズ』を去年だったか、おととしだったか、見直したいと思って見たところ、おぼえていた感じよりも平坦で、狂騒的なリズムがなく、ちょっとがっかりしたのだが、いま思い返してみると、その映画にはデ・ニーロが出演していなかったような気がする。私はよくも悪くも作家主義の影響を受けているので、監督を間違えるわけはないような気がする。しかしレイ・リオッタは出ていたような気がする。なによりストーリーは今回見ておぼえていたとおりのものだった。しかしまた、あれほど強烈な存在感を出しているジョー・ペシの印象もあまりなかったような気がする。

というのも、今回見直した映画の印象はまさに初めて見たときの印象そのもので、面白かっただけに、その去年だかおとどしだかに見た映画がなんだったのか、割り切れぬ思いが残る。



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