2015年11月14日土曜日

アメリカ版『ザ・キリング』第3シリーズと女性刑事

アメリカ版『ザ・キリング』の第3シリーズを見る。前にも描いたが、アメリカ版は、デンマークのドラマのリメークなのだが、デンマークの元の方は1シーズンごとに一応完結していたのだが、アメリカ版ではデンマークで第1シーズンにあたる内容が2シーズンにまで引き延ばされている。デンマークのものを見てから1年はたっていないと思うのだが、内容をほとんど忘れてしまっていて2.3シーズンがそれぞれどんな内容だか思い出せない。ただアメリカ版では早くも1シーズンの半ばから事件と政治との関係がなくなってしまうが、デンマークのではシリーズが深まるにつれて政治ととの関わりが深まっていく。デンマークの『ザ・キリング』の制作者は、女性の政治家がちょっとしたきっかけから首相となり、一時代を築く、という『ボルゲン』という政治ドラマもつくっているので(デンマーク版『ホワイト・ハウス』といえないこともないが、ずっとダークで渋い)、政治に対する関心も高いのだろう。アメリカで政治が絡むと陰謀と手段を選ばない非情さのようなことがある種ルーチンになっていて、犯罪から社会から政治まですべてひっくるめた『WIRE』のような傑作もあるが、むしろ陳腐になることを恐れたのかもしれない。

しかし、デンマーク版の女刑事を演じたソフィー・グローベールにしろ、アメリカ版のミレイユ・イーノスにしろ、知性があってタフで、魅力的な演者がちゃんとそろっているなあ。日本でリメイクするとしたら、と思うと、選ばれるだろう女優の面々が浮かんできて、げっそりする。 



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