2015年12月6日日曜日

地獄の釜が煮え立つ感じ

アマゾン・プライムで、古澤健の『アナザー Another』(2011年)を見る。

最初は『学校の怪談』のような話だが、中盤から『ファイナル・デスティネーション』のような展開になる。

ヒロイン役の橋本愛は、『あまちゃん』のときも思ったが、かわいいのかそうでもないのか、よくわからないぶれた感じが妙に印象に残る。

しかしそれよりも、久しぶりに銀粉蝶を見られたのが嬉しかった。

若いころに『ブリキの自発団』の舞台を見ているので、銀粉蝶といえばいまでも私のなかでは『ブリキの自発団』の銀粉蝶である。

李礼仙は状況劇場の李礼仙であり、若くして亡くなってしまったが、深浦加奈子は第三エロチカの深浦加奈子である。

森繁久弥も勘三郎(まだ勘九郎だったが)も藤山寛美の舞台も見ているが、それほど強烈な印象を残していないのは、テントや小劇場の閉塞感のなかでぐつぐつ煮え立つような感覚が大劇場では味わえないものだからだろう。

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