2014年7月4日金曜日

酔いはさめねどまた陽はのぼる――俳句

 『鬣』第42号に掲載された。

追憶の層 ビールの泡がはじく夏

葡萄酒の赤裸の心 酒的唯物論

あやしやな梅割りだけが誘う場所

ホッピーと煮込み 残るいのちの味噌の味

ウィスキーの酌みかわしおる夜の声

新宿の玉子渡世のギムレット

盃はくらげなす酒の大海に

亡霊よきらめく酒が影をのみ

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