私は一番よく聴いた音楽のジャンルはジャズであるにもかかわらず、マイルス・ディヴィスにはそれほど関心をもたなかった。もっとも、モンクを除けば、マイルスばかりではなくいわゆるビ・バップ、ハード・バップといった主流を飛び越えて、ついでにオーネット・コールマンやセシル・テイラーといったフリー・ジャズのおおもとも駆け足で通り過ぎ、スティーブ・レイシーだとか、ビル・ラズウェルだとか、ミシャ・メンゲルベルグといったポスト・フリーと呼ばれる人たちを聞きまくっていたので、大好きな平岡正明がマイルスについて一冊を書き上げたときにも、読むには読んだが、やはりどうしても聞かねばという気にはならなかった。
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