2015年3月16日月曜日

日夏耿之介編輯『東邦藝術』第2号の内容

 大正十三年十二月発行。
 日夏耿之介編輯と明記されるようになる。
1.堀口大学「旅の荷物」
短い詩6編。
一篇あげる。
 
 待つ間逢ふ間
待つ間の長さ
逢ふ間の短かさ
時のお腹は蛇腹です

2.岩佐東一郎催眠歌」
詩2編。

3.L'abbe ST.Adrian「夜の版画」
同名の詩1編。

4.J・V・L・(最上淳之介)「青の憂愁」
同名の詩1編。

5.龍膽寺旻「Elixir Vitae」
同名の詩1編。

6.木本秀生「芸術的思弁」
前号の続き。

7.始皇帝(多分日夏耿之介)「Cacoethes Loquendi」
洋書の紹介。
8.石川道雄「ホフマン片影」
ホフマンについてのエッセイ。

9.OBTER DICTA
6人の執筆者によるコラム集。後の春山行夫を思わせるようなもの。
10.日夏耿之介「幼童必携瞳人閑語之序」
対話体による読書論、雑誌の方向性を宣言するものとなっている。

11.J.V.L.(最上淳之介)「Headin' South」
船上でのショートショート

12.木本秀生「DREAME-ATER」

13.城左門「異教の夜」
短編。死んだ女をめぐって。

14.正岡蓉「ある幻灯の一画面」
寄席を舞台にした戯曲。バタ臭さよりも下町趣味が勝っていて、今号では風変わりな一篇。
15.石川道雄「歳晩祭の夜」
ホフマンの翻訳。ほぼ全体の四分の一を占めていて、今号の白眉か。

16.編輯後記


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