2014年8月18日月曜日

氷の橋を雪駄で渡り――俳句


濡れごとで紫女が羽根をつき

扁円やまどろみの森で目をさまし

善悪を杏仁水が囲繞して

六方も縅の糸に艶もなく

あたり芝居七曜破軍星の幕で開き

精霊(しょうりょう)が犬の尿(とばり)を横に避け

落ちついて理屈を述べる江戸娘

春雨にしっぽり濡れる三角比

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