2014年3月13日木曜日

金羅といいかけの句

大田南畝の『俗耳鼓吹』から。

○俳諧の宗匠金羅は、いいかけの句を好んだので、巻中に秀逸ないいかけの句が多い。思いだして幾つか記す。
  お目にかゝるはおはつ徳兵衛  あはれ柳の下へうめわか
  姉女郎に顔も二丁目 夕べも一人きりしたん坂
  朝/\粥をくふや上人  猿寺の尻は赤城の組みやしき
  鍋島の尻は黒田の表門  組やしき通ぬけすべからす山
市川団十郎三升、市川八百蔵後家と密通の沙汰があったとき
  八百蔵が後家へさんじやうつかまつり
鬼娘の見世物があったとき
  きぬをめくりの鬼のみせ物
してやんしてどふしたという歌がはやったとき、
  かけおちをしてやんしたがどふしたへ

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