§81.そろそろ空間や時間における現象ではない個的なものに関する判断について考慮するのをやめる時期である(§41)。結局我々は仮言的でないような判断を手に入れることができたのだろうか。個的な実在に直接に属性を示すような判断が、本当に真にそうしたものだと言えるのだろうか。そこでは、諸要素の実際の存在を主張し、誤りではない陳述を見いだすことができたろうか。定言的に真であるものとは最終的には、「自己は実在である」あるいは「現象は魂の魂に対するあらわれを越えるものではない」といった判断に発見されるのだろうか。実際にもしそうなら奇妙なことに思われるだろうし、結局本当に奇妙なのは我々の心だということになろう。
しかし、ここではこうした問題に答えることはできない。定言的に真であるものがどこにあるのか「ここにあるのか、あるいはどこにもないのか」を尋ねてから始めてそれには答えることができる。
0 件のコメント:
コメントを投稿