2018年8月16日木曜日

紅の死が褪せるまで劇化するまちこ巻きしたナミを引き連れ




 有機体は正当な仕方で死ぬために、正しい死を死ぬために生きなければならない。終わりに到達するためにはプロットのアラベスクを経なければならない。隠喩に到達するためには換喩をもたなければならない。
物語を全うしなければ正しい死を迎えられないと言ってしまうと、荷が重い。しかし、物語が最も豊かに語られたのが、小説においてであり、つまりは、十九世紀のヨーロッパということになれば、地理的、時代的に限定されたものとなり、この汎物語化とでもいう説は、物語が相当普遍的な現象であるにしても、疑わしくなる。

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