2017年4月27日木曜日

和歌と屍臭



「橋本治『風雅の虎ノ巻』を論ず」から。

 俺は和歌は五七五七七の下の句七七が他人みたいできらいだが、「課長風月」みたいな俳句よりも、和歌の方に反時代的人物が輩出することを経験的に認める。『金茎和歌集』の中川道弘は言った。和歌とは、都に屍々るいるいとして御所にぷーんと屍臭がただよってきても花鳥風月をうたうものです。
 「課長風月」はもちろんわざと。歌人にはまったく詳しくないが、与謝野晶子、折口信夫、斎藤茂吉とあげると、俳人よりも倒錯的であるように思える。

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