2012年12月18日火曜日

寺田寅彦と俳諧




寺田寅彦は多次元の世界と連句とを比較している。

実数と虚数の組みあわせはX軸とY軸の面状の線であらわされる。

 これは単なる言葉のアナロジーではあるが、連句はやはり異なる個性のおのおののXY、すなわちX1Y1X2Y2X3Y3・・・・・・によって組み立てられた多次元の世界であるとも言われる。
 それは、三次元の世界に住する我らの思惟を超越した複雑な世界である。
 「独吟」というものの成効し難いゆえんはこれで理解されるように思う。
 また「連句」の妙趣がわれわれの「言葉」で現わされ難いゆえんもここにある。

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