2016年3月6日日曜日

一月十五日

一月十五日

晴れ。

江尻を出るとすぐに稚児橋がある。馬を引いてくるものがある。鞍を紅と緑の絹で飾っている。三保の神社に行くのだという。印内、姥原をへて右に梶原山がある。梶原景時が討たれたところである。草薙村、吉田、栗原、長沼、狐崎を経て府中につく。浅間神社を横目に見ながら立ち寄りはしない。安倍川を渡る。手越村、鞠子、元宿、矢沢と過ぎ、宇都谷を越える。左右が山で道が険しい。岡部で食事をとる。馬場信房が築いた田中城を望みながら、細島、道悦を過ぎる。大井川を渡り、金谷で泊まる。

マリオ・バーヴァの『血塗られた墓標』(1960年)、『ブラック・サバス』(1963年)をみる。
『血塗られた墓標』はゴーゴリの原作。モノクロ。100年程前、魔女狩りで火あぶりにされたものがよみがえり、子孫に復讐を果たす。ぼんやり見ていたせいか、魔女狩りにあったのが冤罪なのか、根拠があるものなのかいまひとつはっきりしない。ある種の吸血鬼となってよみがえるのだが、恨みが凝ってそんな存在になったとも、もともとそうした存在であったともどちらともとれる。
『ブラック・サバス』はオムニバスである。1.独り暮らしの女性のところに、どこかから見られているかのように、こちらの行動を指摘するいたずら電話がかかってくる。昔つきあっていたが、いまでは刑務所に入っている男が脱走したらしい。怖くなった女はその男性を巡って絶交したらしい女友達のところに電話をかけるが・・・2.ロシアの田舎を通りかかった男が、村に伝わる吸血鬼との戦いに巻き込まれる。3.降霊術を盛んに行っていた老婆が死んだ、と知らされた女が、老婆がはめていた指輪を盗んでしまう。すると死んだはずの老婆の姿が至る所にあらわれ・・・

『ブラック・サバス』はカラーで、2本目が古典的ホラー、1と3がモダン・ホラーといっていいものになっている。伝説的民話的ではなく、因果関係のつじつまを合わせることにもさして気にしていない。

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