『鬣』第4号に掲載された。
井伏鱒二の漢詩訳を真似してみたが、いかんせん普段から漢詩に慣れ親しんでいるわけでもないので、どこまで原詩の意味を保ちつつくだけているか、心もとない。
茱萸沜 王維
結実紅且緑 アカトミドリノ実ヲムスビ
復如花更開 花ノヒライタヨジヤナイカ
山中倘留客 モシモオマエガクルノナラ
置此茱萸杯 カクテルイツパイモツクロカナ
臨湖亭 王維
軽舸迎上客 フネハナイケドダイジナオキヤク
悠悠湖上来 エンガワアタリニユウユウスワル
当軒対樽酒 酒ノスウハイノミホセバ
四面芙蓉開 ナントマワリハ花ザカリ
送陸判官往琵琶峡 李白
水国秋風夜 夜ノカワベニアキカゼフケバ
殊非遠別時 ワカレテシマウニヤグワイガワルイ
長安如夢裏 サカバノヒビガ夢トナリ
何日是帰期 夢バカリデハイキルニツライ
秋浦歌其十二 李白
水如一疋練 カワノナガレハ絹ノミチ
此地即平天 天マデツヅクシロイミチ
耐可乗明月 アカルイ月ニノツカツテ
看花上酒船 花ヲミナガラノミタイモノダ
貴公子夜闌曲 李賀
裊裊沈水煙 クルリトアガル香ノケム
烏啼夜闌景 ヨフケノカラスガNevermore
曲沼芙蓉波 マガリクネツタ沼ニハス
腰囲白玉冷 腰ノシロタマヒヤツコイ
不睡 白居易
焔短寒缸尽 シンヤノテレビガオワツテミレバ
声長暁漏遅 トリハナカヌガ夜明ケガチカイ
年衰自無睡 ネムレナイノハトシノセイ
不是守三尸 ネムツテワルイワケジヤナイ
楽遊原 李商隠
向晩意不適 ヒグレノイラダチオサエルタメニ
駆車登古原 ハコネノオヤマニノボツテミルト
夕陽無限好 マツカナユウヒガココチハイイガ
只是近黄昏 タソガレドキガスグチカイ
天涯 李商隠
春日在天涯 ハルトハイエド天ノハテ
天涯日又斜 ヘリトハイエドヒハシズム
鶯啼如有涙 ウグイスナクネハシタタル涙
為湿最高花 タカネノ花ヲソボヌラス
勧酒 干武陵
勧君金屈巵 コノサカヅキヲ受ケテクレ
満酌不須辞 ドウゾナミナミツガシテオクレ
花発多風雨 ハナニアラシノタトヘモアルゾ
人生足別離 「サヨナラ」ダケガ人生ダ
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